日インド関係の一層の発展に向けて
明けましておめでとうございます。
昨2014年をふり返ると,日本とインドの関係はさまざまな分野で一層の広がりを見せ,新たな高みへと発展しました。
2014年1月,安倍総理大臣は,共和国記念日行事の主賓としてインドを訪問しました。共和国記念日に日本の首相が主賓として出席したのは初めてのことです。
総選挙を経て5月に就任したナレンドラ・ モディ新首相は, 8 月〜9 月,インド近隣地域以外で初の二国間訪問先として,日本を訪れました。安倍総理とモディ首相は,京都での夕食会や名刹視察に続いて,9月1日に東京で首脳会談を行い,両国の関係を「特別の戦略的グローバル・パートナーシップ」へと強化することに合意しました。
さらに,11 月には豪州ブリスベンでのG20首脳会合の機会をとらえ,再度,日インド首脳会談が行われ,二国間関係や地域情勢・グローバルな課題について意見交換が行われました。閣僚の訪問も活発に行われ,2014年一年で,日本からは防衛大臣,文部科学大臣,国土交通大臣がインドを訪問しました。
経済面でも一層の進展が見られました。2014年9月の首脳会談において,日本からインドに対し今後5年間でODAを含む3.5兆円規模の官民投融資を実現する意図が表明されたほか,今後5年で,日本からインドへの直接投資額及びインドに進出する日系企業数を倍増するという共同の目標が設定されました。11月には両国民間経済界の交流を行う日印経済委員会がインドを訪問し,デリーにてインド側カウンターパートと日印経済合同委員会を開催しました。
両国の地方レベルでも日印交流への関心が高まってきています。2014年だけで,三重県,熊本県,富山県,山陰地方からの代表団がインドを訪問したほか,和歌山県及び横浜市がそれぞれインド国内に事務所を開設しました。モディ首相の京都滞在中の8月30日には,両首脳立ち会いの下,京都市とウッタル・プラデシュ州バラナシ市の提携に向けた意向書の調印が行われました。日本とインドの地方自治体間交流は全部で10組に増加しました。
若い世代の交流も深まりつつあります。2014年にはJENESYS2.0により1,000名を超える高校生や大学生などインドの若者たちが日本を訪問しました。最近8年間のインドの若者の訪日は合計約4,500名に上ります。
日本とインドの関係は「最も可能性を秘めた二国間関係」であり,2015年も活発な人的往来を通じて,幅広い分野でさらに大きく発展していくことを確信しております。
皆様方の新年の御健勝と御発展を心からお祈り申し上げます。
駐インド日本国特命全権大使
八木毅
大使からのメッセージ (平成26年9月)
大使からのメッセージ (平成26年8月)
大使からのメッセージ (平成26年7月)
大使からのメッセージ (平成26年5月)
大使からのメッセージ (平成26年3月)
大使からのメッセージ (平成26年2月)
大使からのメッセージ (平成25年12月)
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