離任のご挨拶

令和4年9月28日


 この度、駐イタリア日本国特命全権大使を拝命し、9月末に離任する運びとなりました。
 
 駐ブータン大使としての在任期間は2年11ヶ月に及びました。
 
 着任して数か月後には新型コロナウイルス感染症が拡大し、大使館の活動は平時と大きく異なるものとなりました。それに伴い、既に取り組んでいる案件に加え、ブータンへの保健・医療関連機材の供与のための無償資金協力案件、新型コロナウイルス感染症危機対応緊急支援借款案件等、医療分野を初めとした国際協力が特に進展しました。
 
 ここにきてようやく、日・ブータン両国において、水際対策の緩和の動きが見られています。今月23日には、ブータンへの旅行者の本格的な受け入れも開始されました。今後、この2年半を取り戻すように、両国間の往来が活発化することを期待しています。また、在留邦人の皆様の支援のため、領事出張サービスの再開を近く予定しておりますので、ご利用いただければ幸いです。
 
 私自身、コロナ禍の影響でなかなかブータンへの訪問ができずにおりましたが、先月久々にブータンを訪問することができました。その際、各種案件がコロナ禍の下でも着実に進展していることを確認するとともに、我が国がブータンに対して初めて供与した草の根文化無償資金協力案件であるブータン柔道場を視察することもできました。コロナ禍の中にあっても、日ブータン間の人的交流、文化交流が継続していることを大変喜ばしく思います。
 
 今年は日本・南西アジア交流年です。来月には、「ブータン日本週間」が3年ぶりに首都ティンプーで対面で実施されます。今後、日・ブータン関係がより一層進展することを切に願っております。末筆にはなりますが、皆さまからいただいた御厚誼、御支援に心からお礼申し上げます。
 
令和4年9月
 
駐ブータン日本国特命全権大使
鈴木哲