バッテリー・重要鉱物サプライチェーンに関するイベントの開催

令和7年7月3日
7月2日(現地時間)、インドの首都ニューデリーにおいて、財務省・経済産業省・日本貿易振興機構(JETRO)との共催により、バッテリー・重要鉱物サプライチェーンに関するイベント”Conference on Battery and Critical Minerals Ecosystem”を開催いたしました。
 
カーボンニュートラルの実現に向け、定置用バッテリーやEV向けバッテリー等が担う役割が一段と増している一方、日本・インド双方にとって、バッテリーセル並びに関連素材及び鉱物資源の多くを特定の国に依存している現状にあります。現在、インドではバッテリーセル製造に向けた投資が活発化する中、サプライチェーンの多様化・強靭化の観点から、特定の国に依存することのない形でのバッテリー関連産業のエコシステム(関連素材や製造装置、リサイクル、重要鉱物、バッテリーユーザー等)を構築することが喫緊の課題となっています。
 
このため、官民の関係者を招待し、投資促進やバッテリー関連産業のエコシステム構築のための官民情報交換のラウンドテーブルを行うとともに、日印や関連企業間の協調の促進のため、日印の参加企業同士の1対1での面談・ビジネスマッチングを行うイベントを開催いたしました。
 
これまで日本は、2023年にG7の議長国として議論をリードし、太陽光パネルや蓄電池といったクリーンエネルギー関連製品のサプライチェーン、特にその中流にあたる重要鉱物の精製・加工や、下流に当たる部品製造・組立において、グローバルサウスの低・中所得国がより大きな役割を果たせるように、パートナー国や世界銀行と協力していくべく、強靭で包摂的なサプライチェーンの強化に向けたパートナーシップ(Resilient and Inclusive Supply-chain Enhancement: RISE)の立ち上げに貢献しました。本イベントは、こうしたこれまでの日本政府の取組にも合致するものです。
 
本イベントには、日本の電池サプライチェーン協議会の会員企業33社を含む、合計70社以上の企業、200名超にご参加いただき、議論やビジネスマッチングが行われました。これを契機に、日印の企業同士の協調が促進され、両国共通の課題であるサプライチェーンの多様化・強靭化がなされることが期待されます。