北東州文化事業「North East Japan Caravan 2024」の実施について

令和7年2月19日
 在インド日本国大使館、国際交流基金ニューデリー日本文化センター及びICCR(Indian Council for Cultural Relations)Shillongは、日本とインドの文化交流をより一層促進するため、2025年2月1日(土)及び2日(日)の2日間、インドの北東部に位置するトリプラ州の州都アガルタラにて「North East Japan Caravan 2024」を開催しました。
 当館を始め、トリプラ州アガルタラではこれまで日本関連の文化イベントを開催したことがありませんでしたが、アニメをきっかけとして日本のことを知る人が多い同地にて、アニメのほか多様な日本文化についても知ってもらうべく、本事業を開催しました。

 

 
 

2月1日(土)【会場ホール】

 2月1日、会場ホールにて開幕式が開催されました。開幕式ではムニシュ・シンハICCR Shillongディレクターによる挨拶、小林一等書記官による挨拶、佐藤国際交流基金ニューデリー日本文化センター所長による挨拶、主賓のトリプラ州政府ICA(Information & Cultural Affairs, Government of Tripura)のプラディープ・クマール・チャクラヴァルティ次官による挨拶が行われました。


 その後、トリプラ州の地元の方々によるウェルカムダンスにより会場は華やぎました。




 続くトリプラ空手協会による空手パフォーマンス、トリプラ柔道協会による柔道パフォーマンスでは、基本の型や受け身、実践編など多様なパフォーマンスが繰り広げられ、アクロバティックな技や受け身の音などの迫力に観客は見入っていました。
 

 

 その後、JICAによる竹プロジェクトについて、JOCVの松本隊員が日本の竹の有効活用方法や、トリプラ州での竹を利用した活動の紹介を行い、竹産業の有効性についてPRしました。


 その後、国際交流基金と当館の館員で構成されたバンドが日本のアニメソング「ドラえもん」や「ブルーバード」、インドで広く知られている「上を向いて歩こう」などを披露し、観客は口ずさんだり、合いの手を入れるなど大いに盛り上がりました。


開幕式の後、アニメ映画「夜明け告げるルーのうた」及び「漁港の肉子ちゃん」が上映され、来場者は繊細な絵のタッチやコミカルな描写に集中して鑑賞していました。
 

2月2日(日)【会場ホール】

 開催2日目の会場ホールでは、アニメ映画「岬のマヨイガ」が上映された後、日本人アニメインフルエンサー「Higecho」氏による「推し活」をテーマにしたトークが行われ、来場者は日本における「オタク文化」の歴史やアニメキャラクターを活用した商品展開など紹介に興味津々の様子でした。


 その後、トリプラ州のコスプレ団体「Tripura Cosplay Guild」によるコスプレパフォーマンス、ワークショップ、アニメトリビアクイズ大会が開催されました。来場者は、本格的なコスプレや演劇に大きな声援を送り、アニメクイズに会場全体で答えるなど大盛況となりました。
 

 



その後のカラオケイベントではチーフゲストや一般の参加者が日本の歌などを披露しました。


 最後は、締めくくりにアニメ映画「ミヨリの森」が上映されました。

2月1日(土)2日(日)【会場エントランススペース】

 両日とも、会場のエントランススペースに日本文化体験ブースを展開し、当館による書道・折り紙体験、国際交流基金による浴衣・日本語体験、JICAによる竹プロジェクト紹介・竹細工を活用した文化体験、ARMSによるTITP・SSW紹介を行いました。どのブースにも常に人だかりがあり、会場は熱気を帯びました。
 

 

 

 

終わりに

 2日間で延べ2,000人が来場し、参加者は日本文化を見て、触れて、体験し、大満足の様子でした。来場者からは「このような文化イベントは初めてだ。大変楽しく、日本文化の理解が深まった」、「アガルタラでこんなに人が集まったイベントは見たことがない」といった声が寄せられました。同地では、アニメの影響で日本を知る人は多いものの、もう一歩踏み込んだ日本文化の理解にまでは至っていません。本イベントは、日本文化に興味のある多くの人に日本文化を直接体験できる場を提供する大変有意義な機会となりました。また、来場者は若い世代が多く、単なる日本文化の体験にとどまらず、どのように日本語を学ぶことができるのか、日本で働くチャンスがあるのかなどを紹介できたことで、来場者が今後の日本との関わりについてイメージを膨らませる良いきっかけになったと考えています。