インドに対する新型コロナウイルス危機対応のための支援(円借款)

令和3年1月8日
1月8日(現地時間同日)、インドの首都ニューデリーにおいて、我が方鈴木哲駐インド特命全権大使と先方C・S・モハパトラ財務省経済局次官補(Dr. C. S. Mohapatra, Additional Secretary, Department of Economic Affairs, Ministry of Finance, Government of India)との間で、同国における新型コロナウイルス危機対応のための支援を目的として、300億円を限度とする円借款に関する交換公文の署名が行われました。
今回署名された案件の概要は以下のとおり。
 
案件名:社会保護のための新型コロナウイルス感染症危機対応支援借款
供与限度額:300億円
 
インドにおける新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、我が国は2020年8月に新型コロナウイルス危機対応のための緊急支援を目的として、500億円を限度とする「新型コロナ危機対応緊急支援円借款」に関する交換公文に署名し、インド政府が取り組む保健・医療分野における緊急対応に必要な資金を供与してきました。
 
一方で、新型コロナウイルス感染症を受けた経済活動の停滞により、貧困層や女性を含む脆弱層において特に深刻な影響が生じています。本円借款は、保健・医療分野に留まらず、新型コロナウイルス対策として不可欠な貧困・脆弱層向け経済支援及び制度改革を行うインド政府に対して必要な資金を供与するものです。
 
インド政府自身が推進する新型コロナウイルスによる社会経済的影響の抑制・緩和及び社会経済制度の強靭化のための政策であり、モディ首相の進める「首相による貧困層向け福祉計画」の実施を後押しし、その結果、貧困・脆弱層への食糧配給、建設労働者への救援物資の支給、医療従事者向けの特別健康保険制度の整備などが進められることが期待されます。また、ひいては、インドにおける社会経済の安定性、社会経済成長の持続性の向上及び開発努力の促進に寄与することが期待されます。
 
・供与条件
(1)金利: 0.65%
(2)償還期間: 15年(5年の据置期間を含む。)

 
                             Amb. Suzuki                                                                             Dr. C.S. Mohapatra