【事前告知】令和6年度対ブータン草の根・人間の安全保障無償資金協力「西部ブータン中古消防車整備計画」に関する供与式の実施

令和7年7月14日
令和7年7月17日、令和6年度対ブータン草の根・人間の安全保障無償資金協力「西部ブータン中古消防車整備計画」の供与式を実施いたします。

本供与式には被供与団体であるブータン警察本部消防救助局からチミ・ドルジ警察本部長、在ブータン日本国大使館から小野啓一特命全権大使が出席致します。

草の根・人間の安全保障無償資金協力は、開発途上国の多様なニーズに応えるために1989年に導入された制度です。これまでブータンでは、橋梁の建設、学生寮、灌漑用水路の改修、消防車など地域のニーズに合わせた車両の供与等の支援を行ってきました。

本件は約3,214万円のプロジェクトで、中古消防車5台の供与を行うものです。ブータンは国土の約7割を森林が占めており、乾季には森林火災のリスクが高まります。また、寺院や住居などの木造建築が多く、住環境においても火災発生のリスクが高い状況です。被供与団体であるブータン警察本部消防救助局は、全国の消火・人命救助活動を担っており、全国24の消防署において計51台の消防車を保有しています。しかし、約30年使用している車両もあり、老朽化により動力部分等の故障が頻繁に発生しているほか、修理不能により運用を停止している車両もあります。さらに修理には海外からの部品調達が必要となる場合もあり、完了までに長時間を要するため、その間は県内の他消防署からの支援に頼らざるを得ない状況です。これらは迅速かつ安定的な消火・人命救助活動に影響を及ぼすことから、消防体制の強化が課題となっています。

本支援を通して消防車を整備することで、ブータンの消防力の向上や地域住民の安心・安全な生活の確保に寄与するとともに、日本とブータンの友好・協力関係が更に強化されることが期待されます。