日ブータン食文化交流シンポジウムの開催
令和4年10月27日、ブータン王国の首都ティンプー市内にて、当館主催の「日ブータン食文化交流シンポジウム」が開催されました。
当館から北郷恭子経済公使が出席し、ブータンからはブータン政府関係者やティンプー市内の飲食・ホテルサービス業関係者などが参加しました。
【本シンポジウム開催の背景】
ブータンでは、政府の公式行事や式典を執り行う際には,縁起の良い日取りを選択し、冬季にシーズン初の降雪を観測した日はその年の祝日とするなど、四季折々の祭事や習慣をとても大事にする文化が根付いています。そして祭事の場においてお酒は欠かせない飲み物となっています。また、ブータンではコメを栽培するとともに、一部地域において自家消費的に「シンチャン」と呼ばれるコメの醸造酒(どぶろくのようなもの)を嗜む文化があり、四季折々の各シーンで日本酒を楽しむ日本文化との類似性があります。
以上を踏まえ、日本とブータンにおける共通項である「四季折々の祭事と酒」をキーワードに、日本酒の試飲体験を含むシンポジウムを開催しました。
なお,今回のシンポジウム開催にあたっては日本酒の専門家として、「Sake Club India」を創立してインドにおける日本酒の普及に取り組まれている江岡美香氏と、群馬県利根郡の酒蔵「土田酒造」から醸造技術の専門家として杜氏の星野元希氏にブータンにお越しいただき、日本酒の魅力や醸造技術について語っていただきました。
シンポジウムに出席されたブータンの皆様も真剣な表情で講師の解説に耳を傾けるとともに、試飲体験で提供された異なる温度の日本酒(常温・冷や・燗酒)を味わいながら、日本酒の様々な楽しみ方に感動していました。





