モンガル県で草の根無償資金協力による灌漑用水路の完工式の実施

平成28年5月31日

平成28年6月7日、モンガル県モンガル郡において、平成26年度草の根無償資金協力「モンガル県モンガル郡における灌漑用水路改修計画」の完工式典が開催されます。

本式典には、被供与団体であるモンガル県からウゲン・ソナムモンガル県知事、在インド日本大使館から久永拓馬書記官が出席します。

草の根・人間の安全保障無償資金協力は、開発途上国の多様なニーズに応えるために1989年に導入された制度で、これまでブータンでは、橋りょうの建設、消防車やゴミ収集車の供与等の支援を行ってきました。

本案件は、総額約1千69万円のプロジェクトで、ブータン東部モンガル県モンガル郡において、農業用水を効率的に供給するため、既存の灌漑用水路2か所を、土水路からコンクリート製水路に改修したものです。

モンガル県モンガル郡の2つの灌漑用水路は、約15年前に作られ、その大部分が土を掘っただけの簡易な土水路であったことから、水源から水が流れてくる間に水が土に浸透するなど、水供給の効率が低く、農地に十分な水を供給できていませんでした。また、供給される水量が少ないため、農業用水が全く行き届かない農地も多く、この地域の大部分が休耕していました。

本案件を通じて、既存の灌漑用水路をコンクリート製に改修することで、十分な農業用水が確保され、農作物の収量の増加が期待されるとともに、新たに農地を拡大することも可能になります。

安定的な農業生産により、ブータンの人々の生活の向上が図られるとともに、日本とブータンの友好・協力関係を更に強化することが期待されます。