「ハリヤナ州メワット県ラウリ村におけるチェックダム整備計画」
供与式の実施
平成26年5月27日,平成24年度対インド草の根無償資金協力「ハリヤナ州メワット県ラウリ村におけるチェックダム整備計画」の供与式が行われ,日本国大使館から塚田玉樹公使,来賓としてR.C. ヴェルマ・メワット県長官,被供与団体であるセーガル基金からジェーン・シュコスケ代表ら,また,対象地域の地元住民ら約200人が出席しました。
本件事業の対象地域であるハリヤナ州メワット県ラウリ村は,ラジャスタン州との州境に位置する人口約3,000人の村で,住民の多くは農業を営んでいます。
ラウリ村やその周辺の村には川や池がなく,地下水が唯一の水源ですが,近年の人口増加や農業用地の増加などで水の消費量が増加したことにより,地下水の水位が急激に低下し,飲料水や農業用水の不足が深刻化していました。
本件事業では,ラウリ村やその周辺の村における水不足の問題を解決するため,チェックダム(Check Dam)1基の建設とともに,集水地域の整備,地下水位・水質のモニタリング,水資源管理に関する地元住民への啓蒙活動などの費用として,総額90,826米ドルを支援しました。
チェックダムとは,雨水をせき止めるための堰のことです。周囲の乾燥したはげ山に降り流れ落ちてくる雨水を,山の麓に設置した堰によってせき止め,一箇所に貯水することで,雨水を効率よく地面に浸透させ,周辺地域の地下水位を上昇させます。
本件事業によって,対象地域の地下水位が上昇し,住民の飲料水や農業用水が確保され,ラウリ村の住民約3,000人と,周辺の6村の住民約1万5,000人に裨益することが期待されています。
本件事業が地域住民の生活向上に寄与することで,我が国とインドの友好関係がより一層強化されることを願っています。
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(左)周辺の山に降った雨水は,中央の盛り 上がった堰によってせき止められ,右側の エリアに貯まる。 | (右)大雨等によってダムの水が溢れそうに なった場合に水を放流する設備。 |
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塚田公使から,地元住民に対し,チェックダム 管理口座の通帳を手交 | 日本の協力を示す石碑の設置 (左から,ヴェルマ・メワット県長官,塚田公使, シュコスケ・セーガル基金代表) |