2014年3月
平成25年度対インド草の根無償資金協力
署名式の実施
署名式の実施
平成26年3月20日,平成25年度対インド草の根無償資金協力3件の贈与契約署名式を日本大使公邸にて実施しました。
1.ラジャスタン州ラジサマンド県における女性開発センター建設計画(被供与団体:ラジサマンド開発協会,供与額:79,911米ドル)
ラジサマンド開発協会は,2003年の設立以来,ラジャスタン州ラジサマンド県において,女性のエンパワメントに携わり,農村の女性に様々な支援を行ってきました。
本計画は,ラジャスタン州ラジサマンド県において,社会的に地位の低い女性を支援するための女性開発センターを建設するものであり,このセンターの建設により,一時的避難を求める女性の保護や,女性の自立支援に向けた研修などを拡大し,より多くの女性たちを支援できることが期待されます。

八木大使(左)とラリタ・シャルマ ラジサマンド開発協会会長(右)
2.ウッタルプラデシュ州における貧困層患者のための網膜手術機器等整備計画(被供与団体:イシュワル慈善団体,供与額:82,031米ドル)
イシュワル慈善団体は,1983年の設立以来,農村や都市の貧困層への眼科治療の提供に携わってきました。
本計画では,ウッタルプラデシュ州ノイダ県で同団体が運営する眼科病院に,同州,ラジャスタン州,ハリヤナ州の農村地域及びデリーのスラム地区に居住する貧困層患者に眼科治療を行うための網膜手術機器等を供与するものであり,この機器供与により,より多くの貧困層の患者が,より適切な眼科診療を受けられることが期待されます。

八木大使(左)とスシル・チョードリー イシュワル慈善団体会長(右)
3.ハリヤナ州メワット県モマダバス村におけるチェックダム整備計画(被供与団体:ピー・エイチ・ディー地域開発基金,供与額:53,523米ドル)
ピー・エイチ・ディー地域開発基金は,1981年の設立以来,所得向上,教育,水などの分野に重点をおき,インドの様々な地域で草の根レベルで農村開発に携わってきました。
本計画では,ハリヤナ州メワット県モマダバス村において,枯渇しつつある地下水を補充するためのチェックダム(注)を建設するものであり,これにより,同村及び周辺地域の地下水の水位が上昇し,地域の人々の飲料水や灌漑用水の継続的な確保が可能になります。
(注)チェックダムは,堰を設置することにより,急速に流れ落ちて地面に浸透しない雨水を一箇所に貯留し,地下水位を上昇させるもので,インドで広く設置されています。

八木大使(左)とサウラブ・サンヤル ピー・エイチ・ディー地域開発基金理事(右)
※ 草の根・人間の安全保障無償資金協力は,開発途上国の地方公共団体,教育・医療機関,並びに途上国において活動している国際及びローカルNGO(非政府団体)等が実施する比較的小規模なプロジェクトに対し,在外公館が中心となって資金協力を行うものです。開発途上国の草の根レベルに直接裨益するきめの細かい援助であり,また,機動的な対応が可能な「足の速い援助」であるという特徴を有しています。