2011年度後期対インド円借款交換公文署名等について


1.日時・場所

 2012年9月28日午後4時45分~、於インド財務省内会議室

2.先方署名者

当方:林肇在インド臨時代理大使

先方:プラボード・サクセナ財務省経済局局長

(Mr. Prabodh Saxena、 Joint Secretary、 Department of Economic Affairs)

3.対象案件

 以下の2011年度後期対インド円借款(4件: 合計1326.45億円)

(1)インド工科大学ハイデラバード校整備計画(53.32億円)

(ア)概要:インド南部アンドラ・プラデシュ州ハイデラバード市郊外において、インド工科大学ハイデラバード校(IITH)の施設整備(国際交流会館及び学生会館の建設)を行うもの。

(イ)背景:IITHへの協力は日印首脳間で合意された協力案件の一つ。産学官による協力体制が構築されている。現在実施中である共同研究、専門家の派遣、キャンパス設計などの技術協力を通じた支援と連携するもの。

(ウ)効果:学生数の増加(757人/2011年)→(6000人/事業完成5年後)。教育・研究環境整備及び高度人材育成を図ることにより、インドの産業振興に寄与。人的・学術的交流を通じた日印関係の強化に貢献。

(2)タミル・ナド州送電網整備計画(607.40億円)

(ア)概要:インド南部タミル・ナド州チェンナイ市周辺をはじめとする州内全域で送電線の新設及び変電所の建設など送変電設備の整備を行うもの。

(イ)背景:日本企業の進出が著しい同州では、電力インフラの整備不足のために停電が頻発し、電力供給が不安定。改善要望が強い。

(ウ)効果:送電ロス率の低下(18%/2011年)→(4%以下/事業完成2年後)。電力の安定供給を通じた生活環境の改善、進出日本企業のビジネス環境の改善・投資促進、同州の経済成長に貢献。

(3)ラジャスタン州地方給水・フッ素症対策計画(375.98億円)

(ア)概要:インド北西部ラジャスタン州ナゴール県において、表流水による上水道施設の新設及びフッ素症対策を行うもの。

(イ)背景: 同地域では慢性的な水不足により、フッ素汚染が著しい地下水を利用せざるを得ず、フッ素症疾病が多数発生している。

(ウ)効果:水道普及率(0%/2011年)→(100%/事業完成2年後)。安全かつ安定的な上水道サービスの提供を通じ、地域住民の健康状態と生活環境の改善に貢献。

(4)デリー上水道改善計画(289.75億円)

(ア)概要:インド北部デリー準州で、既存の上水道施設を改築・更新するもの。

(イ)背景:現状では高い漏水率等により、1日平均6時間の制限給水が行われ、給水量も不均等。漏水率を抜本的に改善し、上水道施設データに係る地理情報システムの改善などによる維持管理体制の強化を通じ、24時間安定的に水の供給を行う。

(ウ)効果:平均給水時間(6時間/2011年)→(24時間/事業完成2年後)。地域住民の生活環境の改善に貢献。


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