Kabuki – Super Star “Kikunosuke” in Delhi ~ 40年ぶりのインド歌舞伎本公演:歌舞伎とカタカリの競演 ~

8月20日、日本大使館大使公邸に於いて、日本の歌舞伎界を代表するトップスターである尾上菊之助丈による歌舞伎公演を行いました。インドで松竹株式会社の製作による歌舞伎の本公演が行われるのは1977年3月以来40年ぶりになります。
 
尾上菊之助丈は、地歌とともに感情的かつ優雅に恋する女性を描く「鐘ヶ岬(かねがみさき)」を演じ、インドの政財官を代表する出席者を魅了しました。歌舞伎は17世紀に生まれた日本の美意識を体現する演劇様式であり、2008年にUNESCO無形文化遺産に登録されています。
 
尾上菊之助丈は、著名な歌舞伎俳優である尾上菊五郎の長男で、まさに40年前、インドの本公演が行われた1977年生まれで、歌舞伎の「女方」や「立役」で高い評価を得るとともに、2009年にはシェークスピアの「十二夜」を基にした新作歌舞伎に主演し、日本だけでなく、ロンドンでも高い評価を得ています。
 
現在、尾上菊之助丈はインドの「マハーバーラタ」を基にした新作歌舞伎の10月公演に向けに取り組んでおり、今回の訪印時にインド文化の理解を深めるため、ハリドワル、リシュケシュも訪問されました。20日の本公演では、インドの伝統舞踊であるカタカリとの競演を行い、尾上菊之助丈も「歌舞伎のルーツはカタカリにあるのではないか」と思えるほど共通する点が多いカタカリとの出会いに驚嘆されていました。
 
本公演に当たり、平松大使から「歌舞伎は生きている文化であり、社会や変化する流行、ファッションの影響を受けつつ、時間や場所で変化しない普遍的な人間の本質を描きだしている。今晩の歌舞伎公演が日本文化への新たな視点を照らし、インドの皆様の日本の伝統文化に関する興味を持つ契機となることを希望します。」と述べました。また、公演後に、尾上菊之助丈からも「インドと日本の文化交流が盛んになって欲しい。インドと日本の架け橋を歌舞伎が担えれば良いと考えている。」と発言されました。


『鐘ヶ岬』の清姫を演じる尾上菊之助丈(撮影:加藤孝 提供:松竹)


(前列左から)立花トヨタ・キルロスカ・モーター社長、アシュワニ・クマール元法務大臣、平松大使夫妻、片桐ANAムンバイ支店ジェネラル・マネージャー
(後列左から)国際カタカリセンターメンバー、尾上菊之助丈、藤井泰和氏(唄・三味線)、川瀬露秋氏(唄・筝)
(撮影:加藤孝 提供:松竹)


尾上菊之助丈
(撮影:加藤孝 提供:松竹)